■ 抄録・要旨
| 近年の日本の調査では、欧米諸国とは異なり、いわゆるRailway Bonusの妥当性を確認できないことが多数報告されている。その原因を明らかにするために、著者らは社会調査の結果を用いて、家屋振動による交通騒音のアノイアンスの増幅効果を検討した。
騒音暴露量が同レベルの場合には、地盤上での振動レベルは新幹線鉄道、在来鉄道、道路交通の順に大きく、これはアノイアンスの愁訴率(%HA)と同じ順であった。また、地盤上の振動レベルが大きいグループのほうが、小さいグループに比べて%HAが高い傾向にあった。さらに、がたつきの有無が%HAに寄与することも確認された。
これらの結果から、家屋振動によって鉄道騒音に対するアノイアンスが高くなっていると考えられた。
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